
自分に合った研究室を選びたいんだけど、何を基準に選べばいいの?
ブラック研究室には入りたくないから、具体的な選び方や質問例も知りたい。
こんな疑問にお答えします。
- 研究室の選び方で知っておくべきこと
- 失敗するとどうなるのか?
- 具体的な研究室の選び方



どうも、なすびと申します。
現在は大学院2年生として、ホワイト研究室で生活しています。
研究室生活が2年半を超えたので、自分の経験を振り返りつつ、失敗しない研究室の選び方をまとめてみました。
研究室の選び方にはいろいろな基準がありますが、自分の目的が決まっていれば、そこまで難しく考えることもありません。
研究室選びで失敗して貴重な学生生活をムダにしないためにも、事前の準備を怠らず、自分に合った研究室を選びましょう。
研究室の選び方で知っておくべきこと


自分に合った研究室を選ぶには、知っておくべきことがあります。
それが以下の3つ。
- 自分の目的
- 選び方の基準
- 自分に選択権があるかどうか
それぞれ順番に解説していきますね。
自分の目的
研究室を選ぶときに1番重要なのが、自分の目的です。研究室に求めることが違えば、当然、選び方の基準も変わってきますからね。
- ガッツリ研究に取り組んで成果を出したい
- 暇な研究室で、ゆったりと学生生活を満喫したい
といった感じだと、両者が研究室を選ぶときの基準は絶対に重ならないでしょう。
なので、まずは自分が研究室に求める目的をハッキリさせるのが大事。目的地が決まれば移動手段を選びやすくなるのと同じです。
研究室に配属される年齢となると、もう子供ではないので、自分の選択の責任は自分でとらなければなりません。
この先の研究室生活で後悔しないためにも、1度自分の目的についてじっくりと考えておくことをオススメします。
選び方の基準
上記でお話しした目的を考慮して、それぞれの目的でどの基準に注目すればいいのかを解説していきます。
ガッツリ研究をしたい人
- 研究内容
- 共同研究の有無
- 先輩の研究に対する姿勢
やはり研究で成果を出したいと思うには、研究の内容そのものに興味が必要でしょう。その点を考えると、研究内容はとても大事です。
とはいえ僕のように、研究開始直後は興味があっても徐々に飽きてくる可能性もあるので、研究内容だけで決めてしまうのもオススメできません。
共同研究をしている企業の有無によって研究費も変わってきますし、何より周りの環境も重要です。



先輩が研究熱心だと、自然と活気のある研究室になります。



逆にダラけてる先輩が多いと、研究する気になれないよね。
ガッツリ研究をしたい人は、先輩の研究に対する姿勢を観察してみるのが良いでしょう。
暇な研究室生活を満喫したい人
一方、ゆったりと学生生活を満喫したい人であれば、以下の基準で研究室を選ぶのがオススメです。
- 教授の人柄
- コアタイム
- 先輩の雰囲気
ホワイトな研究室では、スケジュールを自分の裁量で決められることが多いです。
というより、自分の予定を自分で決められる研究室のことを「ホワイト研究室」と呼びます。
上手く時間をやりくりして暇な時間を活用したい方は、以下の記事をご覧ください。
» 大学院生が暇ってホント?研究室の忙しさを判断する基準と方法を解説
卒業生の就職先は気にしなくてもいい
僕は化学系の学科で環境エネルギー関係の研究室に配属されましたが、最終的には自動車メーカーに就職することになりました。
就活中も、いろいろな分野の企業の方と話しましたが、「自分の選んだ研究室が原因で不利になる」ということは1度もありませんでした。
研究室の先輩と仲良くなってくると、



あの先輩と同じ企業に就職したいな…。
と思うことはありますが、「この研究室に入ったから就職先はこの企業だ」なんてことは一切ないです。
推薦枠も学科ごとに設けられているので、どの研究室に入ったとしても、推薦を使う権利はありますからね。就職先に関しては心配しなくてもOKです。
自分に選択権がある方がいい
教授や先輩からの命令だけで、自分のやりたいように研究ができない。そんな研究室が、いわゆる「ブラック研究室」と呼ばれます。
それに対してホワイト研究室では、ある程度のデータを報告していれば、スケジュールや細かい部分で縛りがなく、ほとんどのことを自分で考えて決められます。
自分でスケジュールを決められるとなると、どうしても楽な方向に進んでいってしまうのが人間というものですが、ガッツリ研究をしたいと思ったら、そのとおりのスケジュールを自分で組めばOKです。



僕も配属された当初は、自分の意志でガッツリ研究をしていましたからね。
研究室の雰囲気は、その部屋にいる先輩たちの人柄を見ればだいたい分かります。
なので、先輩たちがどんなスケジュールで生活しているのかを聞けば、ほとんどの情報は収集できるでしょう。
研究室の選び方で失敗するとどうなるのか?


僕は幸いにもホワイト研究室を選ぶことができたので、今の楽しい大学院生活を送れています。
しかし、研究室の選び方を失敗して、ブラック研究室で疲弊している知人が存在しているのも事実。
やはりブラック研究室だと自分のスケジュールを自分で決めることができないので、不登校になる学生もいるようです。
そうなると、ちゃんと登校している学生にその分の仕事が回ってくる場合もあるので注意しなければいけません。
僕の知人には、
研究室 | ホワイト |
コアタイム | なし |
登校頻度 | 週2回 |
という学生がいる一方で、
研究室 | ブラック |
コアタイム | 10:00~19:00 |
登校頻度 | 週6回 |
という学生もいるくらいなので、研究室の選び方の大切さを実感します。
ここで失敗すると、学生時代の貴重な数年間をムダにすることになりかねません。じっくりと考えて研究室を選びましょう。
» 理系大学院生の年間スケジュールを4つの指標で解説します【経験談】
失敗しない研究室の選び方


研究室の選び方で失敗すると大変になるのは理解してもらえたと思います。
なのでここからは、失敗しない研究室の選び方について解説していきますね。
先輩と話してみるのがベスト
研究室での活動を知るためには、先輩の話を聞くのが1番です。
実際にそこに所属して生活しているわけですからね。
知人や友人からのつながりで同じ学科の先輩と話すことができるならば、できるだけ事前に調査をしておきましょう。
直接会って話すのが無理であれば通話などで済ましてもいいですし、事前に用意しておいた質問リストをLINEなどで送ってみるのもオススメです。



とにかく、先人の経験から判断するのが確実です。



詳しい経験談が聞けると、その研究室の雰囲気も想像しやすいよね。
研究室を訪問するとさらに良い
同じ学科の先輩とのつながりが少なければ、教授のメールアドレス宛てに連絡をして、研究室を訪問してみましょう。僕は実際にそうやって情報を集めました。
事前にアポを取っておけば、研究室の先輩も話の準備をしておいてくれます。
ほとんどの先輩は、自分のスケジュールや研究への取り組み方などを優しく教えてくれるので、研究室を訪問しておくのはかなりオススメ。



初めて教授にメールを送るときは少し緊張しますが、研究室に入ってから後悔するよりも数倍マシです。



だいたいどの教授も優しく対応してくれるよ。
おすすめの質問例
いざ教授にアポを取って研究室を訪問しても、何を質問すればいいのかが分からなければ、適切な情報を収集することができません。
なので今回は、僕が実際に先輩に投げかけた質問例をまとめたいと思います。
- 教授の人柄や性格を教えてください。
- コアタイムはありますか?
- どれくらいの頻度で実験していますか?
- 1日、1週間、1ヵ月のスケジュールを教えてください。
- 学会には全員が参加するんですか?
- 研究活動の中で大変なことを教えてください。
- 共同研究ってどんな感じなんですか?
- 飲み会の頻度は?
たったの8つですが、上記の質問で必要な情報は集まります。
あとは話しているときの先輩の人柄や、研究室のメンバーどうしの雰囲気から、自分に合うのかどうかを判断するといいでしょう。
話の中で気になったことは全て聞いておくのがオススメです。
まとめ:自分で納得して研究室を選ぼう


- まずは自分の目的を考える
- 自分の目的を達成するために必要な基準を確認
- 研究室を訪問して先輩に直接聞いてみる
上記の流れで研究室を選べば、大きく失敗することはまずありません。
何度かお話ししたように、研究室の選び方で失敗すると、年単位で貴重な時間をムダにすることになります。
なので、最終的な判断をするときには、自分で納得して選ぶのがベストです。
友人の意見に流されて決めてしまったり、気になっている部分をハッキリさせないまま配属されてしまっても、あとから他の道を選ぶことは難しいです。
自分の進む道は、自分の意志で決めましょう。くれぐれもブラック研究室には気を付けてくださいね。
今回は以上です。それではまた!
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