進学か就職、どっちを選ぼうかな…。
大学院生の生活がつらいってホント?
大学院に進学しても大丈夫そうな人の条件とか、進学と就職を客観的に比較した評価について知りたい。
こんな疑問にお答えします。
- 大学院生活でつらいと感じた瞬間
- 大学院に進学しても大丈夫な人の条件
- 進学と就職に対する客観的な評価
どうも、なすびと申します。
現在は理系の国立大学院に通い、研究生活をしています。就活も終わり、あとは修論を書き上げて卒業するのみとなりました。
そう聞くと、順調な人生だと思われるかもしれませんが、これまでの大学院生活ではつらいこともたくさんありました。
今回は、そんな大学院生の生活でつらいと感じた点や、「進学すべきか、就職すべきか」についてお話しします。
2年間の大学院生活をどう活かすかで、この先の人生が変わってきます。
ここで1度、自分の将来についてしっかりと考えておきましょう。
大学院生活でつらいと感じた瞬間
大学院生活でつらいと感じた瞬間は以下の3つ。
- うまく研究の成果がでないとき
- 論文を書いたり、発表の資料を作っているとき
- 忙しすぎて、自分の自由な時間が作れないとき
研究室に配属された当初の僕は、上記のような点でつらいと感じていました。
大学院2年生となった現在では、もう慣れてしまったので特に気になりません。「慣れ」って怖いですね。
うまく研究の成果がでないとき
せっかく頑張って計画をたてて実験の準備までしたのに、失敗して成果がでないときもあります。正直つらいです。
しかし、大学院生活と「失敗」は切っても切れない関係です。
学部生として授業を受けている間は、すでに世の中で解明されている「既知の事象」について勉強します。
それに対して大学院では、自分の研究によって「未知の事象」を解明するのです。
世の中の誰も知らないことを調べているんですから、失敗するのは当たり前ですよね。
うまく成果が出ないときに取るべき行動は以下の3つ。
- 自分でググる
- 指導教員に相談する
- 同じテーマで研究しているメンバーに相談する
失敗するのに慣れてきても、それが解決できなければ1ミリも研究は進みません。
そんなときは、使えるものをすべて使って、徹底的に調べまくりましょう。
もちろん自分だけで頭を抱える必要はありませんし、誰に相談しても問題ありません。
同じテーマで研究をしている学生や教授に相談するのも良いですし、ぜんぜん研究について知らない友人や両親に相談してみるのもアリです。
こうして失敗の原因を追究し、解決していくことで、「問題解決能力」が鍛えられます。
なかなか研究の成果がでないときは確かにつらいですが、問題を解決して前に進めたときは、非常にやりがいを感じられますよ。
論文を書いたり、発表の資料を作っているとき
未知の事象を解明できたら、大学院生はそれを世の中に発信しなければなりません。
その発信方法としてあげられるのが、論文や学会での発表です。
というわけで、大学4年生まで「正式な論文の書き方」を学ぶことなく過ごしてきた僕たちは、しっかりとした論文を書いて、しっかりと学会で発表をしなければなりません。
よく分からないまま書いた論文や、発表資料の至らない点についてたくさんの指摘を受けるのはぶっちゃけつらいです。
論文の書き方とか資料の作り方って、どうやって身につけるの?
最初は研究室の先輩にざっくりと教えてもらえますが、そのあと分からないことは自分で調べて自分で解決します。
「そんなの初心者なんだから知らねえよ!」と言いたくなることもありますが、研究の成果を世の中に向けて発信することは大学院生の使命なので、そう文句ばかりを言っているわけにもいきません。
しっかり学んで、しっかり発信できるスキルを身につけておきましょう。
とはいえ大学院に進学した学生は、就職先でも研究職につく可能性が高いので、学生のうちに上記のスキルを身につけておくと社会人になってからの苦労が減ると思いますよ。
忙しすぎて、自分の自由な時間が作れないとき
ここまで読んできて、「大学院生って忙しくね?」と感じた方は多いかもしれません。
しかし、うまく成果がでなかったり成果を報告しなければいけないのは、社会人として働くときも同じです。
大学院生と社会人で大きく違う点は以下の2つです。
- 大学院生はお金を払うが、社会人はお金をもらう
- 社会人は仕事のあとは自由時間だが、大学院生は研究のあとにバイトをする
大学院生も学生なので、たまには遊びます。遊ぶには当然お金が必要です。
でも大学院生はどれだけ研究室に行ってもお金はもらえないので(奨学金は除く)、研究のあとにバイトをしなければなりません。
でないと金欠で活動できなくなってしまいます。
研究で疲れ切ったあとにバイトをするのは、非常につらいです。
研究に加えてバイトをしているんですから、自分の自由な時間は作れるはずもなく、帰宅したらご飯を食べて寝るだけです。
ぶっちゃけ社畜とほとんど変わりません。
時間管理ができない学生は、ここで完全に詰みますね。
大学院生のスケジュールについては、「【ぜんぜん暇じゃない!?】理系大学院生のスケジュールを4つの指標で解説」という記事でお話ししています。
大学院に進学しても大丈夫な学生の条件
大学院に進学してもうまくやっていけそうな学生の条件は以下の3つ。
- 自己管理ができる
- 失敗してもすぐに諦めない
- 人前で発表することができる
順番に説明していきます。
自己管理ができる
大学院生は、
- 時間
- 研究の進度
- バイトや遊びのスケジュール
などを自分で管理しなければなりません。それに加えてお金の管理も必要ですね。
忙しいとは言いましたが、うまく研究が進んだり、発表したすぐあとには自由な時間が作れることが多いので、実際は遊ぶ余裕もわりとあります。
しかしそれに浮かれて遊びすぎてしまうと、もとの“社畜生活”に戻るのが大変かもしれません。
しっかりと自己管理をして、上手に生活する必要があります。
進学を考えている方は、今のうちから規則正しい生活に慣れておきましょう。
失敗してもすぐに諦めない
先ほどもお話ししましたが、研究活動において「失敗」はつきものです。1度の失敗で絶望して諦めていては、とうてい卒業なんてできません。
とはいえ、何度も失敗していれば徐々に慣れてくるので、そこまで心配する必要はないです。
失敗したからと言ってすぐに諦めてしまうような方には大学院をあまりおすすめできませんが、社会人であっても失敗することはあると思うので、どちらにせよ失敗には慣れるしかないですね。
失敗するのが怖くて不安だという方は、
- 失敗したからといって、お金を失うわけではない
- いろんな人に相談すれば、大体のことは解決できる
ということを覚えておきましょう。
「研究室を爆破する」ぐらいの大きなことでない限り、ほとんどの失敗はなんとかなります。安心してください。
人前で発表することができる
発表できるといっても、もちろん最初から完璧である必要はありません。
僕の個人的な「発表できる」の基準としては、
- 論理的思考力が極めて低い
- 極度のあがり症で、人前に立つことができない
上記のどちらかに当てはまらなければOKです。
発表するとは、「自分の研究やその成果について、他人に分かりやすく説明する」ということなので、論理的に話すことができないとつらい大学院生活になるかもです。
「論理的」と聞くと少し難しく感じるかもしれませんが、普通に「結論とその理由」が説明できれば大丈夫です。
あとは人前で話すことの適性がある程度は求められますが、極度のあがり症でなければ問題ないでしょう。
大学院進学と就職を客観的に評価すると
進学と就職の大きな違いは以下の2つです。
進学
→人生についてじっくりと考える時間が増える
就職
→2年分の学費が浮いて、2年分の給料がもらえる
さきほどは大学院生の生活を“社畜生活”と表現しましたが、それは時間的なスケジュールの話であって、気持ちの面では違います。
社会人はお金をもらって働いているので雑談や昼寝をしていたら怒られますが、大学院生はそのあたりは自由です。
研究室にいるときはメンバーと一緒にソシャゲをしても、昼寝をしていても怒られません。(研究室によりますw)
自分の人生についてじっくり考えることなく就職してしまうと、そのあとの路線変更が難しくなり、後悔する可能性もあります。
その一方で大学院生ならば、じっくりと自分の人生設計ができます。
両親に金銭的な余裕があって、もう少し自分の将来について考えたい方は、大学院に進学しても良いのではないでしょうか?
僕自身は、この2年間で自分の人生についてじっくりと考えて行動を起こすことができたので、非常に満足しています。
進学させてくれた両親に感謝です。
まとめ:進学するか就職するかは、早めに決めておこう
今回は大学院生活のつらい部分ばかりを取り上げましたが、ぶっちゃけそれは社会人も同じです。
むしろお金をもらって働いているという責任から、社会人の方がつらいと感じる点は多いのかもしれません。
つらい部分のみにとらわれすぎず、今の自分に必要なのは「時間」なのか「お金」なのかで判断するのが良いかなと思います。
早めに自分の人生について考えて、2年間をムダにしない対策をしておきましょう。
「大学院生はいつから就活を始めるべきか」という点については以下の記事でまとめているので、よければ合わせてご覧ください。
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