- ファクトフルネス(FACTFULNESS)ってどんな内容なのかな?
- 読んだ人の感想やおすすめポイントについて知りたい。
今回は上記の疑問にお答えします。
ファクトフルネスは、医師・グローバルヘルスの教授・教育者として著名なハンス・ロスリング氏によって執筆されたFACTFULNESSの日本語版です。
マイクロソフト会長のビル・ゲイツ氏が絶賛したことによって世界で100万部を超える大ベストセラーとなり、日本でもすでに40万部を突破しています。
名作中の名作。世界を正しく見るために欠かせない一冊だ。
ビル・ゲイツ(マイクロソフト会長)
ファクトフルネスとは、英語で「事実」という意味を表す単語であり、本書内では「データを基に世界を正しく見ること」といったニュアンスで何度も使われています。
世界中のエリートたちすらも間違って認識している世界の常識について、データを基に正しく見る方法を身につけることができる一冊です。
今回は、そんなファクトフルネスの要約および書評についてまとめていきます。
社会人の方はもちろん、学生のうちにぜひ読んでおきたい本ですね。
ファクトフルネスの要約
ファクトフルネスを要約すると、以下の3点にまとめることができます。
- 13問のチンパンジークイズ
- 人類が抱える10の思い込みについて
- ファクトフルネスの実践方法
順番に説明していきますね。
13問のクイズ、あなたはチンパンジーに勝てる?
本書の大筋ともいえるチンパンジークイズは、著者であるハンス氏が長年にわたって世界中のエリートたちに投げかけてきた13個の質問によって構成されています。
その内容は、貧困・人口・保険・環境などのジャンルにおける、世界の現状についてのデータを問うものばかりです。
ボーナス問題である第13問は以下のとおり。
質問13:グローバルな気候の専門家は、これからの100年で、地球の平均気温はどうなると考えているでしょうか?
A:暖かくなる
B:変わらない
C:寒くなる
質問13の正解率は86%と高いですが、その他12問の平均正解数はたったの2問。つまり平均正解率は16.6%だったということです。
仮にこのクイズをチンパンジーに受けさせたとすると、彼らはランダムに正解を選ぶこととなるので、正解率は約33%となります。人類はこのクイズにおいて、チンパンジーに大敗しているというわけですね。
このクイズが気になる方は、「ファクトフルネス『チンパンジークイズ』」にて全ての質問に答えることができるので、ぜひ1度挑戦してみてください。
全問正解者はゼロで、全問不正解だった人は15%もいたそうですよ。
人類が抱える10の思い込みについて
冒頭のチンパンジークイズによって明らかになったのは、「人類が世界の現状を、数多くの思い込みによって認識している」という事実です。
その思い込みを10個にまとめたものが、以下のとおり。
- 分断本能
- ネガティブ本能
- 直線本能
- 恐怖本能
- 過大視本能
- パターン化本能
- 宿命本能
- 単純化本能
- 犯人捜し本能
- 焦り本能
いつもテレビなどで事件や事故のニュースを目にしていると、「世の中は年々、物騒になってきている」とつい思ってしまいますよね。
しかし実際のデータを見ると、事件も事故も、その数は時間とともに減少しています。
本書では上記のような思い込みが、「10のドラマチックすぎる本能」として著者の経験をもとに詳しく解説されています。まずはこの“思い込み”に気づくことが重要ですね。
ファクトフルネスの実践方法
10の思い込みに気づいたら、ファクトフルネス(データを基に世界を正しく見る習慣)を実践しましょう。
本書の終盤には、ファクトフルネスの実践方法として、10の思い込みに対する解決方法が記されています。
それは以下のとおり。
本書でずっと強調されているのは、「本能を抑えて、データで正しく世界を見る」ということでした。
ファクトフルネスを実践することによって、物事に対して不安や怒りの感情を抱くことなく冷静に対処できるようになるでしょう。
そのスキルは普段の仕事や大学での研究にもきっと活かせるものになると思います。
ファクトフルネスの書評
ここからは、僕自身がファクトフルネスを読んでみた感想や、書評についてまとめていきます。
書評①:自分の思い込みに気が付くことができる
ファクトフルネスを読むことによって、チンパンジークイズの正解率がどうであれ、人類が抱える10の思い込みに気が付くことができます。
僕もこの本を読んで再認識したものが多く、「言われてみれば確かにそうだ…!」と思った場面が何度もありました。
思い込みというものは非常に怖い存在です。思い込みによって、自分が知らないうちに不利な選択をしていたり、誰かに嫌な思いをさせてしまうこともあるでしょう。
まずはそれに気が付くきっかけを与えてくれるのが本書の重要な点。
あなたもファクトフルネスを読んで、まずは「ドラマチックすぎる世界の見方」を変えてみてはいかがでしょうか。
書評②:データを基に正しく世界を見ることの重要性が分かる
表やグラフなどのデータを目にする機会は多いけれど、そこから何が言えるのかまでは深く考えていない、といった人は多いのではないでしょうか。
たった1つのデータではその価値を判断することはできませんが、数多くのデータを集めたものから読み取れる傾向や事実には非常に大きな価値があります。
僕も普段は大学で研究をしていますが、自分が立てた仮説を検証するときにも役立ちますし、データから得られた知見をもとに次の仮説を立てることもできるようになります。
しかし、その過程に思い込みが入ってしまうと仮説の幅が広がらなかったり、事実とは異なる事象をでっちあげてしまう可能性すらあるのです。
これはビジネスにおいても同様にいえることで、思い込みによってそのビジネスチャンスを狭めてしまうこともあるでしょう。
海外への事業拡大が増えているこれからの時代、世界に対する偏見を捨てなければ、事業を成功させることは難しいはずです。
データを基に正しく世界を見ることの重要性が分かると適切な判断ができ、有効な選択肢を増やすことができると思います。
書評③:ファクトフルネスを実践することで合理的な選択ができる
僕が自分の思い込みを特に痛感したのが、「犯人探し本能」について書かれた第9章を読んだときです。
この本能は、「誰かを責めれば物事は解決する」という思い込みからきており、誰もが1度は経験して事があるはずです。
冷静に考えてみると問題の本質ではないけれど、物事がうまく行かない原因はきっと誰かにあるはずだ、とつい思ってしまうことってありますよね。
その原因が自分かもしれないと感じている場合は、より一層誰かのせいにしてしまいたくなります。しかしそんな思い込みも、ファクトフルネスを実践することで解決できます。
- 誰かが見せしめとばかりに責められていたら、それに気づくこと
- 犯人ではなく、原因を探そう
- ヒーローではなく、社会を機能させている仕組みに目を向けよう
問題解決において重要なのは、「誰がその原因を引き起こしたのか」ではなく「根本的な原因は何なのか」という点です。
この意識を常に持っておけば、問題が起きても感情的になることなく冷静に対処ができるようになるはずです。
あなたもデータを基に合理的な選択をして、人生を豊かにしましょう。
まとめ:10の思い込みに気づき、情報に惑わされず生きよう
世界は人々の思い込みとは反対に、日を追うごとに良くなってきています。
貧困問題や環境問題によって騒がれる機会は増えてきていますが、現実は決して悪化していません。
いきなり世界を見てしまっては広すぎるかもしれないので、あなたも1度自分の生活で思い込んでいることがないか、意識してみてはいかがでしょうか?
10の思い込みについて詳しく知りたい方は、ぜひ本書を手に取ってみてください。
いつでも10の思い込みを思い出せるように、本棚に一冊置いておくといいかもしれませんね。
今回は以上です。それではまた!
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